HOME > 携帯時代に見るアナログの希少性

2008年以降、日本での携帯電話の普及率は90%を超えています(単身世帯・外国人世帯を除く一般世帯が対象。総務省の通信利用動向調査報告書より)。20代の若者の中には、インターネットで検索する際にパソコンではなく、最初から携帯電話で検索する人も少なくありません。まさにいつでもそばに置いてある情報媒体といったところでしょう。
その中で子供たちの携帯電話所持率も高まっています。小学校低学年のうちは1割前後ですが、高学年になると2割前後となり、中学生になると中1生48.0%→中2生56.0%→中3生69.0%と急増しています(Benesse教育研究開発センターの調査より)。小さなお子さんが学校帰り、塾の帰りに親と連絡を取れることは大変ありがたいことですし、親子でのコミュニケーションを考えれば、携帯電話でのメールのやり取りも必要なことだと思います。反面、保護者としては有害情報に接すること、犯罪に巻き込まれる可能性があること、子どもの友人関係が見えにくくなることなどの心配事も増えます。また、法外な通話料を請求された経験をもつ保護者はいるでしょうし、部屋で勉強をしているかと思えば、友達とずっとメールをしていたといった事例も枚挙にいとまはありません。学校によっては携帯電話の所持自体を禁止しているところもあります。
携帯電話を持つことで、プラスのことよりマイナスのほうが多いのなら確かに所持させないほうがよいでしょう。携帯電話が社会の中で不可欠な存在になっている以上、その使い方を子供たちに教えていくのは大人しかいません。そしてその大人たちが使い方を教えられないのなら、一定の年齢までは持たせるべきではないのかもしれません。
一番大事なことは、小さいころから友達とのメールに慣れ親しむことで、コミュニケーション能力の成長に支障が出る可能性があることです。今の大人たちが子供時代に経験してきた友達とのコミュニケーションは、情報化社会の子供たちのそれとは明らかに異なっていたでしょう。今のような情報媒体などなかったわけですから、じかに触れ合うことで、心と心が通い合い、絆や友情が深まっていった面が多分にあったかと思います。時代が変わっても子供に対する心の教育は変わらずに行っていきたいものです。
テクノロジーの発達によるデジタル化の波は止められないでしょうが、そのような時代に進めば進むほど、大切に守っていくべきアナログの要素があることを忘れてはならないのだと思います。
2010年09月09日
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